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靖国問題と政権の正当性

あるニュース番組で、「アジア諸国の反日感情の根底にあるのは、抗日戦線が現政権の出発点であり、その正当性を保証するものだから」といった解説がありました。確か、アジアカップで中国のブーイングがマスコミに取り上げられていた頃です。(どなたが解説していたかは忘れてしまいましたが、解釈に違いがあればご容赦下さい)

なるほど。

これが私の率直な感想でした。確か韓国の議員のお父さんが日本軍に協力していたとかで、その議員が辞任したとかしないとか、そんなニュースも最近流れていました。(これもいい加減な記憶ですが。。。)

「日本の支配から同胞を解放したのだ」という大義名分があるからこそ、アジア諸国が独立した際の政権が正当性を持ったわけですが、そこで1つ疑問が生じました。「なぜ戦後の日本に対しても反日感情があるのか?」です。

それは、アジア諸国から見ると「今の日本政府の正当性は戦前の大日本帝国をそのまま受け継いだもの」と思われているのではないでしょうか。簡単に言ってしまえば、戦前も昭和、戦後(GHQ占領統治下を含む)も昭和、ということです。日本人の感覚では「戦前と戦後では違う政体」と思うのですが。。。

靖国問題がいい例です。靖国問題の本質は、今の日本政府の正当性をどこに求めるか、つまり「大日本帝国を否定する」あるいは「肯定する」のどちらかが明確になっていないことではないかと私は思っています。アジア諸国(特に中国)の主張は、「日本政府がその正当性を大日本帝国を否定することに求めるなら、A級戦犯を祭った神社に参拝するはずがない」ということなのでしょう。

テロとの戦い、日本の国連安保理の常任理事国入り、憲法9条改正など、日本の軍事力のあり方が問われていますが、その前に国民1人1人が日本政府の正当性はどこにあるのかを考え、明確なメッセージを国内外に発する必要があるのではないでしょうか。。。


ここで終わろうと思ったのですが、私自身がまずメッセージを発しないと単なる評論家で終わってしまうので、私の個人的見解を付け加えます。私は、日本政府の正当性は日本国憲法にあると思っています。第9条の戦争の放棄は、世界に誇ることが出来る内容だと思っています。

また靖国問題については、「(1)私たちは日本国憲法によって侵略戦争を永久に放棄することで戦争という過去の過ちと決別した。(2)8月15日は旧盆で先祖の霊を敬う文化・習慣が元々あった。(3)靖国の戦没者は加害者(=大なり小なり戦争犯罪人)であると同時に被害者(=戦争による死者)でもあり、その人たちの霊前で二度と侵略戦争の悲劇を繰り返さないことを誓う場である。」というメッセージを発信したいと思っています。(ただし税金を使っての参拝はNGです。閣僚の方々、自腹で行って下さい)

憲法改正議論があるということは、憲法9条が現実あるいは国際的に期待されている役割にそぐわない部分があるということだと思うのですが、それならば改正すべきでしょう。解釈ではなく、明確な言葉で表現すべきです。

憲法9条(戦争の放棄)の条文を引用すると、
第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

憲法9条を憲法公布時のコンセプトとずれることなく、現実を受け入れ、また国際的に期待されている役割を果たせるように変更するならば、
(1)侵略戦争(=日本からの宣戦布告)はしない
(2)侵略戦争のための戦力は保持しない
(3)専守防衛のための戦力(個別的自衛権)は認める(相手国の基地を攻撃する能力も含む)
(4)集団的自衛権も専守防衛というコンセプトに限り認める
(5)国連安保理決議に基づく場合に限り、日本国外における専守防衛のための戦力の活用を認める
ってな感じでしょうか。要は「ケンカは売らない」「売られたケンカは仕方なく買う」ということです。
英語で表現するなら、Defense Only って感じで。


なんだか、と〜ってもヘビーな内容になってしまいました。

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Comments

はじめまして。隅田と申します。法律も歴史も専門外の私ですが、明確なお言葉に感服しています。
さて、少しお聞きしていいでしょうか。
最後の9条案で、相手国の基地を攻撃することも認められていますが、攻撃は基地・軍事施設に限定するということで宜しいでしょうか。
経済封鎖、資金凍結、外交官の退去勧告、周辺諸国や友好国への圧力などの非軍事的報復処置。政府施設への軍事的報復攻撃など、どこから専守防衛の枠を逸脱しているとお考えでしょうか。
以前から、侵略にならない軍隊の限界と、政府は軍を如何に側面より守るべきかについて、ばらばらの事項は思い浮かべても、法則性をもって整理できないでいます。
もしお考えがあればご教授ください。
素人の空想なのでお時間のあるときにゆるりとで結構でございます。

Posted by: 隅田清次郎 | Oct 12, 2004 at 21:52

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Tracked on Oct 10, 2004 at 21:46

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