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手洗いの効果

今年の流行性胃腸炎(主にはノロウイルスによる胃腸炎)の発生が、昨年の3分の1程度というニュースが流れていました。新型インフルエンザの流行で手洗いが徹底されたことが原因のようです。

そこで最新の東京都感染症週報(平成21年第50週)を見て、定量的に検証してみます。

検証の方法は、「インフルエンザの流行=手洗いが励行される」という前提に基づいて、流行性胃腸炎のトレンドをインフルエンザのトレンドと比較することで、仮説の妥当性を検証してみます。


まずは流行性胃腸炎のトレンドから。

報道の通り、流行性胃腸炎の昨年および過去5年の傾向からすると、定点あたりの発生件数は例年の19人に対して今年は6人と3分の1程度の水準に留まっています。

過去5年のトレンドと平成21年のトレンドを比較する限り、37週(9月7日〜)まではほぼ同じ傾向が見られます。37週〜46週(11月9日〜)では例年はやや右肩上がりになるところが、平成21年は横ばい。例年は46週以降急増するところが、平成21年は49週(11月30日〜)になってようやく増加傾向に転じています。


次にインフルエンザのトレンドです。

平成21年は、インフルエンザが32週(8月3日〜)から増加しており、37週から急増しています。例年のトレンドは12月に増え始め、翌年2月がピークとなることからしても、平成21年は明らかに新型インフルエンザが大流行していると言えるでしょう。

インフルエンザが37週から急増する一方で、流行性胃腸炎の感染者は37週から横ばいになっています。このことから、新型インフルエンザの急増に伴って手洗いが励行され、その結果流行性胃腸炎の増加が抑えられたという仮説は十分に妥当性があるといえるでしょう。

新型インフルエンザは44週(1月26日)をピークに減少傾向にありますが、それでも50週時点で例年のピーク時以上の患者がいるので、まだまだ予断を許しません。皆様もご自愛下さい。

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